自分を変える旅

呼吸器系について理解しよう!

(※2021年3月30日公開)

(※2021年3月30日更新)

クマリン
今回は呼吸器系ついて勉強していきます

 

今回は、こういった疑問を解決していきます。

 

今回の記事をおススメする人

・呼吸器系についておさらい

・呼吸器の解剖・整理が知りたい?

 

呼吸とは何だろう?

呼吸というと、鼻腔や口腔からの空気の出入り、あるいは胸郭の呼吸運動などを思い浮かべますが、こうした単なる空気の出し入れは換気といいます。生理学的には、空気中から酸素を取り入れ、細胞の代謝によって生じた二酸化炭素を排出するガス交換を呼吸といいます。

 

空気の流れをたどってみましょう。鼻腔や口腔から取り込まれた空気は上気道に入り、さらには下気道から気管へと運ばれます。気管は心臓の後方で左右2本の気管支に枝分かれし、肺に達すると20回以上の枝分かれを繰り返しながら、最終的に空気は肺胞へと送り込まれます。

 

肺胞は直径0.2〜0.5mmの半円形で、ブドウの房のようになっています。肺胞の数は成人で3億個。両肺の肺胞を広げると約70m2にもなります。これは、2〜3LDKに匹敵する広さです。

 

酸素と二酸化炭素のガス交換は、肺胞と、その周囲を取り囲むように走っている毛細血管との間で行われます。つまり、酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出するやり取り(呼吸)が行われるのです。呼吸には、このように外界と生体との間で行われる外呼吸のほか、体のなかで行われる内呼吸があります。

 

COLUMN気管支の左右差

気管支は左右で太さや傾きが異なっています。右気管支のほう が左気管支より分岐する角度が小さく、右気管支は25 度、左気管 支は45度です。左気管支が急角度で曲がっているのに対し、右気 管支は緩やかに曲がっています。加えて、右気管支のほうが太くて 短いため、異物が右気管支に入りやすいという特徴があります。

 

こうした特徴を理解していないと、気管挿管でチューブを深く 挿入しすぎ、右気管支に入り込んでしまう片肺挿管を起こしてし まいます。右気管支にチューブが入ると、右肺だけで呼吸を行うこ とになります。

 

外呼吸と内呼吸って何が違うの?

呼吸のプロセスは、呼吸と循環の働きによって成り立っています。

 

①肺が空気から酸素を取り込む[呼吸]

②酸素を含んだ血液が心臓に入る[循環]

③心臓のポンプ作用で動脈圧が全身に送られる[循環]

④各細胞が酸素を取り込み、エネルギー代謝を行う[呼吸]

⑤代謝の結果生じた二酸化炭素を血液中に排出する[呼吸]

⑥二酸化炭素を含む血液が心臓に戻る[循環]

⑦静脈血が肺に送られる[循環]

⑧肺で血液中の二酸化炭素を体外に排出する[呼吸]

 

呼吸は酸素と二酸化炭素のガス交換ですが、このプロセスのなかで酸素の取り込みと二酸化炭素の排出に係わるのは、肺(①と⑧)と細胞(④と⑤)の2カ所です。

 

肺では、外気中の酸素と血中の二酸化炭素を交換し、二酸化炭素の増加した静脈血を、酸素に富んだ動脈血に変換させます。

 

一般には、こうした肺でのガス交換を呼吸と呼んでいますが、外界との間で行われるガス交換なので、外呼吸と呼ばれています。

 

これに対して、④と⑤のように細胞と毛細血管の間で行われるガス交換は、体の内側で行われるため、内呼吸と呼ばれます

 

肺はどのようにして空気を取り入れるの?

呼吸運動の中心になるのは肺の動きです。それでは、肺はどのようにして膨らんだり縮んだりするのでしょう?

 

感覚的には、空気の出し入れで膨らんだり縮んだりすると思われがちですが、肺は心臓のように、自ら伸縮して空気を出し入れすることはできません。大変弾力に富んだ膜でできているとはいえ、何かほかの力を借りないと伸縮できないのです。

 

肺の動きを支配しているのは、横隔膜や肋間筋などのいわゆる呼吸筋です。これらの呼吸筋が収縮・弛緩を繰り返すことで、肺を囲む容積が変化し、その結果、肺に空気が出入りします。横隔膜の働きで行う呼吸が腹式呼吸、肋間筋の働きで行う呼吸が胸式呼吸です。

 

横隔膜や外肋間筋(がいろっかんきん)が収縮すると、胸郭が拡大して空気が取り込まれ、反対に弛緩すると胸郭が狭くなって息が吐き出されます。

 

腹式呼吸と胸式呼吸の違いは?

ガラス瓶を胸郭、瓶の底のゴム膜を横隔膜、瓶内の風船を肺に例えたものを換気のモデルといい、腹式呼吸の仕組みを説明する時によく用いられます。

 

風船(肺)はガラス管(気道)によって大気とつながっています。この状態で、瓶の底のゴム膜(横隔膜)を下に引く(収縮させる)と、瓶とゴム風船の間(胸膜腔)の容積が増えます。この空間は密閉されていますので、胸膜腔の圧力は

 

大気に比べて低く(陰圧に)なります。その結果、瓶内の風船(肺)は受動的に膨らみ、それに伴って大気が入り込んできます。これが吸息です。

 

次に、先ほどまで伸ばしていたゴム膜を緩めて元に戻す(横隔膜が弛緩する)と、瓶とゴム風船の間の空間の容積は小さくなります。ゴム風船にかかる圧力が上がるため風船は押しつぶされ、その結果、大気が押し出されます。これが呼息です。このように、横隔膜の伸縮によって行う呼吸を、腹式呼吸といいます。

 

一方、胸式呼吸で肺の伸縮に係わっているのは肋間筋です。外肋間筋が収縮すると肋骨が上方に上がり、胸郭が前後左右に拡大します。胸腔内は陰圧になり、空気が取り込まれます。これが吸息です。息を吐く時には逆に、外肋間筋が弛緩して胸郭が収縮し、肺が押しつぶされて空気が押し出されます。これが呼息です。このように、肋間筋の働きによって行う呼吸を胸式呼吸といいます。肋間筋には外肋間筋のほかに内肋間筋があり、これは外肋間筋と反対に作動します。

 

メモ人工呼吸器の原理

人工呼吸器は、気管挿管、気管切開、マスクなどを通し、圧力を かけた状態で酸素を肺に送り込みます。肺を人工的に膨らませる ことにより、ガス交換を促しています。

 

1回の呼吸でどれくらい空気を取り込んでいるの?

安静時に1回の吸息(きゅうそく)で肺に取り込む空気の量を1回換気量と呼んでいます。一般的に、成人の1回換気量は約500mL程度ですが、この時すべてがガス交換に使用されるわけではありません。約150mLは解剖学的死くう(しくう)といってガス交換されず、そのまま体内にとどまります。

 

解剖学的死腔(かいぼうがくてきしくう)って何のこと?

空気の通り道である気道(鼻から気管支までの間)にあ る空気は、肺胞まで至りませんので、ガス交換をすること ができません。そのため、そのまま再び外へと吐き出されること になります。このように、気道内腔にある空気はガス交換に全く 関与しないため、解剖学的死腔と呼ばれています。

 

深呼吸をすると呼吸が楽なのはなぜ?

成人の1回換気量は約500mLです。

 

これに平均的な1分間の呼吸回数の16を掛けると、1分間で約8,000mLの空気を肺に取り込んでいることが分かります。これを分時換気量(ぶんじかんきりょう)といいます。また、1回の換気につき約150mLの空気は、解剖学的死腔によってガス交換されません。

 

つまり、(500mL−150mL)×16回=5,600mLの空気が、実質的に肺胞で1分間にガス交換される量で、分時肺胞換気量(ぶんじはいほうかんきりょう)といいます。

 

これに対し、深呼吸の時の1回換気量は約1,000mL(通常の1回換気量の2倍)ですから、呼吸をする回数は半分の8回ですみます。すると、ひと呼吸ごとに150mL無駄になっていた、解剖学的死腔によるロスが少なくなり、分時肺胞換気量は6,800mLにも達します。つまり、とても効率的なガス交換ができるのです。

 

呼吸器疾患によって浅く、速い呼吸しかできなくなると、ガス交換の効率は格段に悪くなります。例えば1回換気量を250mLとすると、呼吸数を2倍の32回に増やさなければ、通常の換気量である8,000mLを確保することはできません。

 

しかし、呼吸数が倍になると、ひと呼吸ごとに無駄になる解剖学的死腔の容積も増えます。分時肺胞換気量は3,200mLと大幅に少なくなるため、効率の悪い呼吸になってしまうのです。こうした状態では、通常40mmHgである動脈血二酸化炭素分圧(どうみゃくけつにさんかたんそぶんあつ)(PaCO)が、60mmHgにまで増えてしまいます。

 

このように、呼吸によって動脈血二酸化炭素分圧の高い状態が続く場合を呼吸性アシドーシスといいます。呼吸性アシドーシスでは末梢血管の拡張、交感神経の刺激があるため、発汗、皮膚の発赤、心拍出量の増加、不安、失見当識、混迷などの症状が出ます。

 

MEMOPaO2とPaCO2

動脈血に溶け込んでいる酸素(O2)、二酸化炭素(CO2)の量を分圧で表したもの。

基準値は、PaO2が85〜100mmHg、PaCO2が40mmHg。

 

年齢によって呼吸数が異なるのはなぜ?

成人の呼吸数は1分間に15〜20回ですが、新生児では1分間に40〜80回と、呼吸数が多くなります。これは、新生児はガス交換を行う肺胞の数が成人の約6分の1しかなく、1回に換気できる量が約25mLと少ないためです。

 

成長するにつれて肺胞の数が増えると、乳児では1分間に30回、5歳児では1分間に25回と、次第に成人に近づいてきます。肺胞の数は、思春期には成人と同じ約3億個にまで増えます。

 

Step up COLUMN赤ちゃんの産声は第1回目の呼吸

胎児は羊水のなかでは外呼吸を行わず、胎盤を通して母体の肺胞でガス交換を行っています。

 

しかし、分娩によって母体でのガス交換が行えなくなると、生まれたばかりの新生児は、一時的に呼吸運動ができなくなり、仮死状態に陥ります。すると、血圧中の二酸化炭素濃度が上昇して延髄の呼吸中枢が刺激され、羊水で満たされていた肺に第1回目の吸気が生じます。これに続く呼気時に声帯を通過する空気によりオギャーという産声が起こり、肺での呼吸運動が始まるのです。

 

一度産声を発した新生児や、それ以後のヒトの肺胞細胞の表面には、薄い油膜のような物(フォスファチジルコリン)が塗られており、肺胞同士が接着しないようになっています。

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